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プレゼンテーション力向上支援・人事業務支援

ブログ

2018/07/25

「いいこと言ってやろう」の罠

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こんにちは。

ビーユアセルフの岩下です。

 

昨日は、昨年11月から9か月にわたり社内研修をさせていただいた社労士事務所様での最終回の研修でした。

 

全9回の研修は、前半3回が「ストーリー」「スライド」「話し方」の講義とワーク。

後半6回が1人3分間のプレゼンテーション実践です。

 

今回も皆さんのプレゼンテーションとフィードバックが終わり、さて、最後に締める時間がきました。

最後くらいは少し気の利いたことを言いたいなあと、朝から何を言おうか考えていたのです。

 

僕が言ったのは、

「『あなた』の想いや考えを、『相手』の言葉で語りましょう」

という一文でした。

 

まずは、相手とコミュニケーションするにあたり、「自分の想いや考えは何なのだろう?」ということをきちんと確認すること。

相手と対峙したときに、理解してもらおうとするがゆえに、内容そのものを相手にすり寄せたり、忖度したりして変えてしまうと、表面的には理解し合えたようでも、どこかに座りの悪さが残り、肝心なことは伝わらずに終わります。

 

例えば、採用説明会のプレゼンテーション。

採用担当は、応募者に気に入ってもらおうと、もっともらしく、「学生が気に入るであろうこと」を言ってしまう時があります。

なぜ自分が毎日、満員の電車をガマンしてでも会社に来る気になるのか。

会社の、どこが好きなのか。

自分の言葉で、本当に感じていることを語らねば、相手の腑に落ちる言葉にはなりません。

 

正直に相手にぶつけて初めて、祖語にも気づけます。

そこから、分かり合うことが始まるのです。

 

一方で、言葉に出す目的は、相手に理解してもらうことです。

自分が言語化して満足することではありません。

 

相手がわかる言葉で話しているか。

今から語ることを、相手はどこまで知っていて、その背景や文脈をどのくらい共有している状態であるか。

相手が理解しているということを、相手の言葉や態度から正しく確認できているか。

 

これができて初めて、相手に正しく伝わります。

 

 

さて、昨日の僕の言葉がどう伝わったかというと、

「うん。まあ、そうだね」

くらいの反応でした(笑)。

 

僕としてはもっと反応があってもいい言葉ではないかと思ったのですが、そこではたと気が付きました。

「いいこと言ってやろう」と朝からずっと考えていたので、ほかならぬその時の僕の言葉が、「自分のための言葉」になってしまっていたのです。

 

「その場、その時の相手に対して適切な言葉」ではなく、

「先生、やっぱりいいこと言うじゃん、と感心されるような言葉」を使っていたのですね。

 

講師として前に立つときには、即興性がとても重要です。

ワークや講義から受講者がぼんやりと得ているであろう気づきを敏感に察知し、それを正鵠を射た表現で言語化する。

そこで初めて、受講者が腹落ちするものになる瞬間があります。

 

最後の最後で、我欲のためにそこを外してしまった自分は、やはりまだまだ未熟だなあ。

 

そう感じた出来事でした。

 

それでも、受講者の方が何人もお礼を言いに来てくださったので、そこは救いでした(^^)。

皆さんが仕事で豊かな表現をし、もっと楽しく、自分ごととして仕事を楽しめるといいなと思いました。

 

写真は家の近くに咲いていたキバナコスモス。

夏の花です。

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